insomnia

主にジャンルの偏った本の感想

塩の街

いりえー!!入江ー!!!
俺だー!!結婚してくれーー!!!
っていうのは冗談です。まじで。

おひさしゅう、みなのしゅう。


塩の街有川浩

ことのきっかけは返却本の中にあった「クジラの彼」。
どうやら自衛隊三部作と呼ばれる「塩の街」、「海の底」、「空の中」の番外編的な短編が詰まってるらしい。
それならまあ、よっぽどのハズレ作は無い有川浩ですし。
気晴らしにパラパラ読んでみるか…。

読んだ後。
うわー!!めっちゃキュンキュンした!!ゲロ甘!!こんな人達いるわけねえ!!でも好き!!!!
これは別冊図書館戦争ですね。この人の書く甘々ほんと悶える!!!!
これはもう食わず嫌いしてないで読むしかない!!!

と読み始めたのが「塩の街」です。
有川浩の作家デビュー作だと言うから驚きだ。

SFジャンルと噂に聞いていたのでずーっと手を付けないでいました。わざと。
私、SFとかファンタジーとか存在を信じ切れないものを頭で想像して読むのすっごい苦手なんだよね。
アニメ見ててその後その原作を読むならまだしも。
しかも自衛隊でしょ?堅苦しいじゃん。

言い訳たらたらですが、読み始めたら2日で読み終わりました。


塩の街
突如落ちてきた隕石によって、人が塩になる塩害と呼ばれる災害が起こった。
世界は一変し、塩害で両親を失った女子高生まなと、わけあり元陸軍秋庭の周りで起こる出来事、そして塩害と戦う話が書かれている。

隕石が降ってくるらしい。
人間が塩になるらしい。
…誰か映像化して。

自衛隊三部作って言う割には陸軍要素薄かったかなって思った。
あんまり専門用語みたいなのべらべら語られてもわからないけど、結局って陸軍うんぬんってなるのは後半からだし。
単行本を読んだので、隕石との戦闘シーンが読みたかったです、個人的には。

まーあとはまー。
あの話に恋愛要素いるかいらないかと言われたらいらないかなって思っちゃう。
男女の恋愛において歳の差って大きければ大きいほどうまく行くわけ無いと考えちゃうので…。
しかも出会いは女子高生と中年間近。
その時は盛り上がってもあとで冷めそう。
そんな屁理屈を除けば定番の有川浩節と言いますか。
少女漫画読んでるようなくすぐったい展開はデビューから変わらないですね。

そういえば全然話違うんですが、有川浩作品で一番好きな「植物図鑑」が実写映画化されるそうで。
樹役が全然興味無いタイプの役者だったのが悲しかったです。
公開されたらきっと見に行くけど。

話を戻します。
出てきた登場人物で好きになったキャラクターは冒頭でも書きましたが間違いなく入江です。
イケメンで頭が切れてついでに性格もいかれてる人!いかにも二次元って人!!すき!!!
単行本の後半に入ってたお嬢様と入江のバトル(と言っていいのか)はいかにもたちの悪いの性格が全面に出ててよかったあ〜〜。
あとがきで有川さんは入江でもう一本書くのは無理って言ってたけど超読みたい。
入江って東野圭吾作品に出てきそう。

読んでて一番にイタタタって思ったのは、足の小指を角にぶつけても痛くない。塩害では体の末端から塩になっていくから塩になった小指がポロッと取れた。ってところ。想像しただけで痛い。

結論。
図書館戦争が読めて面白いと思えたなら塩の街も楽しく読めると思う。
読んだ人の感想を聞いたけど、面白かったけど怖かったって言ってた。
年齢のせいかなんなのか怖さは正直なかったと思う。
塩になって風に吹かれて勝手に崩れるくらいなら、ぐちゃぐちゃ死体のほうが怖い。
塩の柱っていうのはいい表現だなって思った。言葉の響きが好き。


最近ちょっと本読めてなかったから久しぶりに読んだらいい気分になった。
気晴らしに本読むようになるなんて、私も大人になったな。
もっと読みたいけどならなきゃいけないこともありますし。
がんばろう。えいえいおー。