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主にジャンルの偏った本の感想

ナイルパーチの女子会

手始めに、一番最近読んだ本の感想でも書きます。
記事のタイトルは読んだ本のタイトルにしても良いのだろうか。


ナイルパーチの女子会』柚木麻子

山本周五郎賞を受賞した柚木麻子さんの作品です。
柚木麻子さんといえば、私が初めて読んだのは『ランチのアッコちゃん』。
読みやすくて、想像しやすくて、最後はみんなが幸せになる、元気をもらえる作風に引き込まれ、大好きな作家さんの一人です。
彼女の作品で他に読んだ本は、『伊藤くん A to E』、『あまからカルテット』、『本屋さんのダイアナ』。
ほら、女性が奮闘する幸せな話ばかり。

今回読んだ作品も、淡い水色の可愛らしい女性が二人手をとっている表紙。
女子会なんていうタイトルから、さぞ私好みの楽しげな女性が頑張る幸せな話を想像してました。

ナイルパーチがなんというものかも知らず。
表紙からは想像もできないようなドロドロ女子会でした。


ブロガーの女性とそのブログの読者、二人の女性がブログをきっかけに出会うのですが、二人ともとにかく女性との付き合いが苦手という。
男性の方が話しやすいという。
私からしたらなんとも羨ましい話だ。

意気投合して二人で会ったりするが、どうも自分たちが思い描いていた素敵な女子会にならない。
普通の人なら、この時点でこの人とは合わないな、と身を引いていく所だが、とにかく女性関係に疎い彼女たちはどんどんおかしな方向へこじれていく。

二人とも家庭環境とか仕事とかでだいぶこじれてるから、結構頭おかしい。
どんな手を使っても女同士の友情というのものを完成させようとする。
もはや一人はストーカーとなる。
変にリアルだから超怖い。
絶対あり得ないとは言い切れない内容や展開だから、下手なホラーより怖い。

ダブル主人公って感じだけど、他のキャラもいいキャラしてる。
ミステリアスな訳あり幼なじみや職場の同僚の色んな意味で勘違い男。
派遣社員のキャピキャピOLさんが出てくるんですけど、エグい二重人格でかっこよかったです。

女子会というか、女子に夢見てる男にこれ読ませてその幻想をぶち壊したい。
女子の人間関係ってこんな感じだよって。
実際ここまで酷くないけど。私の周りは。

中学生の時が一番人間関係めどくさかったなあってふと思い出しました。
無視とか、そういうのは短いスパンでブームみたいなものだったし、クラスのほぼ全員が順番にされてた意識があるので、あれはいじめと言えたのか?と今になって思う。

結局、頑張ったり、気を使ってまで苦手な人とつるむなんて無駄な時間だと感じました。
現実でもそういうことってあると思うし、悩んでる人はもっと自分を曝け出せるような環境、友達作りを自由にしてもいいんじゃないかと。
理解してくれる人がいずれ出てくるかもしれないし、だいたい今の時代、一人でいたからなんだという感じですし。

色々あったときに、相談できる女友達がいる私は幸せだなあ感じさせてくれる本でした。
昨日女友達とご飯行ったりカラオケ行ったりしましたが、話すと本当にふっと心が軽くなるし。感謝です。

しかし、ここまで同性の友達を上げておいてあれだけど、私は異性の友達がほしい!!
まるで男性と関わることのない環境と性格だったもので、話すのまじで苦手です。
へたれです、なんとかしたい。
「一緒に寝た男は友達じゃない」と本文中に書いてあったので心に留めておきます。





書いてみて思ったんだけど、私やっぱり感想書くのすげー苦手だ。
そういえば夏休みの読書感想文の宿題とか親に書いてもらってたわ。

人にも感想を書いた本を読んでもらいたいから、極力ネタバレを避けて書こうと思ってるんだけど、難しい。
乏しい語彙力。
本をそこそこ読んでも全く成長しない。おかしい。ライトノベルじゃダメなのか。
誰だよー本をたくさん読めば頭が良くなるなんて言ったの。