insomnia

主にジャンルの偏った本の感想

あの夏、二人のルカ

本に携わる仕事を始めて、始めたこのブログ。

いろいろあったことは別の記事にするとして、

この作品を読んでブログのことを思い出しました。

 

 

『あの夏、二人のルカ』誉田哲也角川書店

 

もともと地元新聞の書評欄に紹介されていた作品。

誉田さんといえば私の中では『武士道シリーズ』かな?

剣道部の話だったような気がして、ずっと読んでみたかった。

いまだ読めてないけど、シリーズ化してるってことは

面白くてよく読まれてるってことなはず。

あとなんか農業の世界を舞台にした女の話書いてた気がするな。

 

書評で、バンドとか、青春、みたいなことが書いてあって

わーこれ絶対私の好きなタイプの作品ー読みてーって思ったんですよね。

地元新聞の書評に載った本は図書館に必ず入るのでそれを待ってました。

結構待ったので、見つけた時は秒速で手に取った。

 

もう明後日返却なのに、仕事が忙しすぎて今日一日で読んだ。

結構流し読みだったので、うまく感想書ける自信ないけど

頑張ってまとめる。てかもともと感想文書くの得意じゃないんだって。

 

4人の女の子がバンド組んでて、

そこにやってきた転校生の女の子が天才で、

いざこざとかいろいろあって大人になった話なのかな。

タイトルが二人のルカって言ってるから

ルカちゃんが出てくるんだろうなとは思ってたけど、

読んでたらすっかり忘れてた。

 

プロになりたくてみんなを引っ張ろうとするドラムのクミちゃんが

私的にすごく苦手なタイプで、この子サイドで書かれてる場面読むの

ちょっとしんどかった。かといって天才少女ヨウちゃんも好きなタイプではないが。

でも高校生くらいの思春期って、こういう葛藤みたいな

言葉にできないもがきみたいなの、あるよね、ってなった。

不器用でまっすぐで眩しいというか。

 

その二人とは対照的にルカちゃん不憫すぎるし、

実悠ちゃんと翔子ちゃん…ってなったけど…ううん。しょうがないよね。

 

最初はヨウちゃんが乾さんの妹だと思ってて。

あ、そっちか。ってなったよね。

まあ語り部の遥(はるか)誰やねんって感じもあったけど。

大人になったクミちゃんがちゃんと夢叶えて

たくましくいい女に成長してたみたいでよかった。

プロ、デビューってうるさかったときは

空気読め!みんなの気持ち考えろ!一人先に行った気になるな!って

思ってたけど、ルカちゃんに一生懸命向き合ってた描写で

ええ子やん…ヨウなにしとんねん…となりましたよね。はい。

 

みんなが基本いい子で、ルカちゃんが神様だったから

青春時代の一瞬の繋がりが、14年の空白をも埋めたラストでした。

喧嘩別れしても、14年もたてば笑い話になるよね。

 

ドラマとか映画になってもよさそうな作品でした。

わかりやすいし、高校生のきらきらと葛藤、よくある。

あと作中に出てきた曲とかちゃんと聞きたいな。

ヨウちゃんの声に合うのとか、ヨウちゃんが作った曲とか

映像化するには難しそうだけど。

ベックとかカノ嘘みたいなのもありかなって。

そんな感じでした。

 

 

 

この作品を読んで、自分が一度だけ組んだバンドのことを思い出しました。

旦那がやっていたバンドが、ライブに出るのにキーボードがいるってことで

サポートで入って、なんとかやりました。半年くらいの短い間だったけど。

the HIATUSのコピーをしたんですけど、

そこで『insomnia』という曲をやったんです。

全部英語の歌詞の曲だったんですけど、insomniaの訳が

『眠れないよ!』って書いてあって、そのフレーズをすごく気に入ったんです。

直訳は不眠症なのかな?

当時私は昔から更新しているブログがあったんですけど、

結構頻繁にブログ名を変える傾向があって、

次はinsomniaにしようと決めていたほど、えらく気に入ってました。

そんな中仕事でいろいろあって、

本の感想とか書くブログを立ち上げようかなって気分になり、

ブログ名はもう絶対insomnia、という風にこの名前が決まりました。

 

私はどんな風に時を過ごしてたのかいまいちあやふやなのですが

先月13冊も本を読んでいまして。

読んだ本の記録だけは、読書メーターにつけています。

でもそこでは感想まで書きません。怖いから。

読書メーター使ってる人って、私みたいな中途半端なんじゃなくて、

すごい感想とか考察を持った知識人のレビューであふれてて、

私みたいな流し読み、キャラ読み、ってか小説ばっか読む人間が

迂闊に乏しい語彙力で書いた感想などあげたところで袋叩きにされる気がして。

せっかくこんなに本を読んでるのに、

感想をまったく記録しないのももったいないなと、

ブログでも作ろうかな、と思ったとき、『あの夏、二人のルカ』を読んでいて。

 

バンドとともにこのブログの存在を思い出した所存でございます。

記事を3つしかあげてない上、初めて記事をあげたのが6月。

今も、6月。3年たったけど、偶然かな。

ログインパスワードとかも、何回もやり直したけどちゃんと覚えてて。

ていうかブログがちゃんと残っててびっくり。

 

 

 

そんな、懐かしい気持ちを本を読んで、現実でも味わいました。

本当にいま本熱くて、前読んだ本の感想とかも書きたい。

あんまり感想文って感じじゃないんだけどさ。

 

それでは、またどこかで。近々。